
根管治療は、むし歯が進行して歯の神経まで達した場合に行われる大切な治療ですが、「痛いのではないか」「治療後も痛みが続くのでは」と不安に感じる患者さまも多くいらっしゃいます。
実際には、適切に処置が行われることで強い痛みは抑えられる場合はあるものの、治療中や治療後に違和感、痛みを感じるケースもあります。
そのため、「なぜ痛みが出るのか」「いつまで続くのか」「どう対処すればよいのか」をあらかじめ知っておくことで、治療への安心感につながります。
なお、根管治療の基本的な流れについては、以前の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
この記事では、根管治療の「治療中」と「治療後」に分けて、痛みが起こる原因と対処法について詳しく解説します。
目次
■根管治療中に痛みが出る原因
根管治療では、歯の内部の感染した組織を取り除く処置を行いますが、処置の内容によっては一時的に痛みを感じることがあります。
治療中の痛みには様々な原因があり、状態によって感じ方も異なります。ここでは、主な原因についてご説明します。
◎神経の炎症が強い場合
むし歯が進行し、神経に強い炎症が起きている場合には、麻酔が効きにくくなることがあります。その結果、治療中に「痛い」と感じることがあります。
◎根の先に炎症がある場合
歯の根の先に炎症が広がっていると、器具が触れた際に刺激となり、痛みを感じることがあります。特に膿がたまっている場合などは、圧迫による痛みが出ることもあります。
◎器具による刺激
根管内を清掃する際の器具の刺激によって、一時的に痛みや違和感が出ることがあります。これは治療の過程で起こりうる反応の一つです。
■根管治療中の対処法
治療中に痛みを感じた場合でも、適切に対応することで負担を軽減することができる場合があります。我慢せずに伝えることが大切です。
◎我慢せずに伝える
治療中に痛いと感じた場合には、無理に我慢せず歯科医師に伝えることが重要です。麻酔の追加や処置の調整によって、痛みを軽減できることがあります。
◎体調を整えて受診する
体調が優れないときは、痛みを感じやすくなることがあります。無理をせず、体調を整えたうえで受診することも大切です。
■根管治療後に痛みが出る原因
根管治療後にも、「ズキズキする」「噛むと痛い」といった症状が出ることがあります。治療が終わったのに痛みがあると不安になりますが、多くの場合は一時的な反応です。ここでは、主な原因について解説します。
◎治療による刺激の影響
根管内の清掃や消毒によって、周囲の組織に刺激が加わることで、一時的に痛みが出ることがあります。これは炎症が回復する過程で見られることがあります。
◎噛み合わせの影響
治療後に詰め物や仮のふたをした状態で、噛み合わせが高くなっていると、噛んだときに痛みを感じることがあります。
◎炎症が残っている場合
歯の根の先の炎症が完全に落ち着いていない場合、治療後もしばらく痛みが続くことがあります。
■根管治療での痛みはいつまで続く?
根管治療後の痛みは、通常数日から1週間程度で落ち着くことが多いとされています。ただし、炎症の程度や個人差によって、もう少し長引くこともあります。
痛みが徐々に軽くなっている場合は、回復過程であることが多いため、過度に心配する必要はありません。
一方で、痛みが強くなる、腫れが出るなどの変化がある場合には、治療した箇所でトラブルが起こっている可能性があります。痛みを我慢せず、早めに受診するようにしましょう。
【「痛み=異常」と決めつけず、“回復のサインの一つ”と考えることも大切です。】
根管治療の痛みは、治療中・治療後ともに様々な原因によって起こることがありますが、多くは一時的なものです。「なぜ痛いのか」「いつまで続くのか」を理解しておくことで、不安を軽減することにつながります。
治療中に痛みを感じた場合は我慢せずに伝えること、治療後は無理をせず適切に過ごすことが大切です。気になる症状がある場合には、早めに歯科医院へ相談することで、安心して治療を進めることができます。
