「前歯の形を整えたい」「すき間をなくしたい」「歯の色をもっと自然にしたい」——そんなお悩みに選ばれる治療のひとつがラミネートベニアです。

歯を削る量をできるだけ抑えながら、見た目を大きく変えられる審美的な治療です。

今回は、ラミネートベニアの特徴やメリット・デメリット、治療の流れまでをわかりやすくご紹介します。

■ラミネートベニアとは？

ラミネートベニアは、歯の表面に薄いセラミックの板を貼り付ける治療法です。前歯の色や形、軽度の歯並びの改善に使われる審美治療の一つです。

◎治療の仕組み

歯の表面を少しだけ削り、専用の接着剤で薄いセラミックを貼り付けます。

セラミックの厚みは0.3〜0.7mmほどで、天然歯の透明感を生かしながら色や形を整えることができます。

◎どんな人に向いている？

ラミネートべニアは以下のような方に向いていることがあります。

• 前歯の色を白くしたい方

• 歯の形を整えたい方（短い・欠けた・ねじれた前歯）

• 軽度のすきっ歯を改善したい方

• 金属アレルギーの心配がある方

■ラミネートベニアのメリット

ラミネートベニアには、従来の被せ物と比べて審美性や体への負担の面で多くのメリットがあります。

◎見た目が自然に見える

薄いセラミックを貼るため、透明感のある自然な歯に仕上がります。周囲の歯と色を合わせやすく、笑ったときの印象も改善されます。

◎歯を削る量が少ない

クラウン（被せ物）の場合は歯を大きく削って人工歯を被せる必要がありますが、ラミネートベニアは表面のみを少し削って接着するため、歯へのダメージが比較的少ない治療法です。

◎変色しにくい

セラミック素材のため、コーヒーや紅茶などによる変色が少なく、比較的長期間白い歯を維持しやすい素材です。ただし、着色がまったく起きないわけではないため、色の濃い食べ物を食べたり飲んだりしたあとは、自身のセルフケアや歯科医院での定期的なチェックも大切です。

■ラミネートベニアのデメリット

一方で、すべての症例に適しているわけではなく、注意すべき点もあります。

◎強い力には弱い

明らかに硬い食べ物（氷や地方銘菓の硬いお菓子など）や歯ぎしりなどで割れる可能性があります。必要に応じてナイトガードなどで保護することが推奨されます。

◎色の修正は難しい

装着後に色味を変更することはほぼできません。希望の色を十分に歯科医師と相談することが大切です。

万一、装着後に色の変更をしたい場合は作り直しが必要になることがあります。

◎保険適用外のため費用が高額になることがある

ラミネートべニアは自由診療（保険外治療）となるため、費用は比較的高額です。費用とメリットを比較して検討する必要があります。

■ラミネートベニアの治療の流れ

治療は一般的に3〜4回の来院で完了します。事前の診査とカウンセリングが重要です。

①診査・カウンセリング

口腔内の状態を確認し、希望の色や形を歯科医師と共有します。必要に応じて模型やデジタルシミュレーションで仕上がりを確認します。

②歯の形成

歯の表面を薄く削り、型取りまたはデジタルスキャンを行います。削る量はわずかで、歯への負担が比較的少ないです。

③セラミックの装着

作製されたセラミックを専用の接着剤で貼り付けます。微調整を行い、噛み合わせや見た目を最終確認します。

④メンテナンス

装着後も定期的に検診を受け、清掃やチェックを行うことで、長期間美しい状態を保てます。

【ラミネートベニアの治療を検討されている方はご相談ください】

ラミネートベニアは、前歯の形や色を美しく整えたい方に適した審美治療です。薄いセラミックを貼るため、自然な見た目を実現でき、歯へのダメージも少ない点が大きなメリットです。

一方で、強い力には弱く、色味の修正が難しいことや費用面の制約もあります。

治療を検討する際は、歯科医師と十分に相談し、自分の希望や生活習慣に合った方法かどうかを確認することが重要です。

当院のセラミック治療はラミネートベニアにも対応しています。興味のある方はお気軽にご相談ください。