歯周病のセルフチェックで見るべき初期症状と受診を判断するサイン|なごみ歯科|名古屋市西区の歯医者

歯周病のセルフチェックで見るべき初期症状と受診を判断するサイン|なごみ歯科|名古屋市西区の歯医者

トピックス topics

歯周病のセルフチェックで見るべき初期症状と受診を判断するサイン

歯周病のセルフチェックで見るべき初期症状と受診を判断するサイン

目次

セルフチェックは歯科医院で相談するための整理として活用する

歯周病のセルフチェックは、ご自身で病気を決めるためではなく、気づいた変化を歯科医院で相談するための整理として役立ちます。歯ぐきの出血や口臭、歯のぐらつきがあっても、痛みがなければ受診を迷うかもしれません。この記事では、家庭で確認できる初期症状のサインや自己判断の限界、歯科医院で行う検査と説明の流れをお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • セルフチェックでは、歯ぐきの赤みや腫れ、血が出るかどうか、口のにおいや歯のぐらつきなどを見て、いつ・どこで変わったかをメモしておきます。
  • 痛みや項目数だけでは状態を把握しきれないため、出血の継続、膿、噛みにくさなどがあれば歯科医院へ相談します。
  • 歯科医院では歯周ポケットや歯の動き、必要に応じたレントゲンで状態を調べ、検査結果や対応について説明を受けます。

歯周病のサインや症状は、家庭のセルフチェックでどこまで分かる?

歯周病のサインや症状は、家庭のセルフチェックでどこまで分かる?

家庭のセルフチェックで分かるのは、歯ぐきの見た目や出血、口臭、歯のぐらつきといった日常の変化までであり、原因の特定はできません。気づいた変化を整理し、歯科医院で伝えるための材料として確認してみましょう。


鏡と毎日の歯磨きで確かめる、歯ぐきの赤み・腫れ・出血・朝のねばつき


明るい場所で鏡を見て、歯と歯ぐきの境目が赤くなっていないか、歯ぐきが丸みを帯びて腫れていないかを確かめます。歯ぐきが下がり、以前より歯が長く見える変化も確認したいサインです。


また、歯磨きのたびに出血する、朝起きたときに口の中がねばつく、歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなったと感じることもあります。いつから・どのあたりの歯か・毎回起きるかをメモしておくと、受診時に状況が伝わりやすくなります。


歯のぐらつきや噛みにくさはどう見る? 健康な歯にもあるわずかな動き


健康な歯であっても、歯の根の周りにある歯根膜(歯と骨をつなぐ薄い膜)の働きによって、ごくわずかに動く性質があります。そのため、少し動く感覚だけで異常とは言い切れません。


一方で、前よりゆれが大きくなった、かむと歯が浮いたような感じがする、決まった歯でかみにくいといった変化は相談の目安になります。ゆれの程度(動揺度)は歯科医院の器具で調べるため、ご自分の指で何度もゆらして確かめ続けないように気をつけましょう。


出血や口臭は歯周病だけが原因とは限らない


口臭は舌の汚れやむし歯、口の乾燥など口の中の要因が多くを占めますが、鼻やのどの病気、全身の状態が関わる場合もあります1。歯ぐきの出血も、歯ブラシを当てる力が強すぎたり、硬い食べ物で傷ついたりして起こることがあります。


また、2週間たっても治らない口内炎や、口の中の硬いしこりは、はじめは痛みや血が出ないこともあります。気になる変化は、ただの口内炎と思いこまず、早めに歯科医院でみてもらいましょう。歯周病かどうかを自分で決めず、そのまま相談することが大切です。


ポイント

家庭でのチェックは病名を判断するためではなく、いつ・どこに・どんな変化があるかを整理して歯科医師に伝えるために行います。


痛みがなく、チェック項目が少なければ様子を見てもよい?

痛みがなく当てはまる項目が少なくても、それだけで歯周病ではないと判断することはできません。出血や違和感を覚えた段階で、一度口の中を確認してもらうことが望まれます。


「痛くないから軽い」は誤解になりやすい理由


歯周病は初期の段階では自覚症状が乏しく、痛みが出ないまま進行することがあります。また、同じような口の中の環境であっても、歯周病の進み方には個人差があることが報告されています2。


ご家族に歯周病で歯を失った方がいる場合、ご自身の歯ぐきや骨がどのような状態にあるかは検査をしなければ分かりません。セルフチェックで当てはまる数が少ないからといって、症状が軽いとは限らない点に注意が必要です。


様子を見ずに相談したい変化:続く出血、膿、ぐらつき、噛みにくさ


次のような変化がある場合は、様子を見続けずに早めの相談を検討してください。


  • 歯みがきの力かげんを見直しても、血が出るのが1〜2週間つづいている
  • 歯ぐきを押すと白いうみが出る、または口のにおいをまわりから言われる
  • 歯がゆれる、浮いた感じがしてかみにくい
  • 口の中の腫れや硬いしこりがなかなか治らない

グラグラする奥歯や親知らずがある場合も、自然に抜けるまで待つと周囲の歯や骨に影響が及ぶことがあるため、早めに歯科医師へ相談しましょう。


歯周病か分からなくても、出血やぐらつきは相談の対象


当院では、ズキズキする歯の痛みやむし歯、欠けた歯、冷たいものがしみる症状だけでなく、歯磨き時の出血や歯のぐらつき、口臭など幅広いお口の悩みについてご相談を受けています。


ご自身で歯周病かどうか判断できていなくても、日常の中で気づいた小さな変化そのものを相談していただいて構いません。「これくらいで行ってよいのか」と先延ばしにせず、気になるサインがあれば遠慮なくお知らせください。


歯科医院では、歯周病をどのように調べて説明する?

歯科医院では、歯周ポケットの深さや検査時の出血、歯の動き、必要に応じたレントゲン画像などを組み合わせて、家庭では見えない歯ぐきの内側や骨の状態を確認します。


歯周ポケット測定と検査時の出血で分かること、数値が大きいときの意味


検査では、目盛りのついた細い器具を使い、歯と歯ぐきの境目にある溝(歯周ポケット)の深さをミリ単位で測ります。あわせて、器具が触れた際に出血があるか、歯がどの程度動くかも確認します。


歯周ポケットが深くなっているときは、歯ぐきの奥まで炎症が進んでいる可能性があります。実際の診断は、ほかの検査の結果も含めて歯科医師が全体をみて判断します。


レントゲンで確認する骨の状態と、初診の流れ・費用や処置後の症状


歯ぐきの外側から見えない部分については、必要に応じてレントゲン撮影を行い、歯を支える顎の骨がどの程度保たれているかを確かめます。初診時は、問診でお悩みを伺い、口の中の確認と検査を行ったうえで、現在の状態と治療の必要性について説明を受けるのが基本的な流れです。


通う回数やあいだの長さは、病気の進み具合によって変わります。はじめての受診での歯周病の検査や歯石取りは、多くの場合、健康保険が使えます。費用は検査の内容や歯科医院によってちがいます。


進み具合やご希望によっては、保険が使えない自由診療を選ぶこともあり、その場合は別に費用がかかります。歯石がたくさんついていると、取っている最中や取ったあとに、歯がしみるように感じることがあります3。処置のあとに一時的に血が出ることもあります。


セルフチェックで気づいた変化を、受診時にどう伝えるか


当院では、患者さまとのご相談やカウンセリングの時間を大切にし、患者さまと同じ目線に立って考えたうえで、一人ひとりに合った治療方法をご提案しております。


受診の際は、チェック項目の数だけでなく、出血に気づいた時期や頻度、違和感がある歯の場所、口臭への不安、ご家族の歯周病歴などをそのままお伝えください。まずは現在のお口の状態をわかりやすくご説明し、どのようなケアや治療が必要かを一緒に話し合って決めていきます。


ポイント

歯周ポケットの深さや骨の状態は歯科医院の検査で初めて分かるため、気になる変化を伝えて現状の説明を受けることが第一歩になります。


何年も歯医者に行っていなくても、今から相談してよい?

歯科医院への受診が何年も空いてしまっていても、出血や口臭などの変化に気づいた今が相談のタイミングになります。期間が空いたことを気にして受診をためらう必要はありません。


久しぶりの受診で気になることも相談する


歯科医院に対して「痛い」「怖い」というイメージをお持ちの方や、「しばらく通っていないから言い出しにくい」と感じる方も少なくありません。当院では、そうした患者さまの不安な気持ちを少しでも和らげられるよう、細かな声かけとわかりやすい説明を心がけております。


詰め物が外れてから受診が途絶えてしまった経緯や、検査に対する不安、商談や会話の場面で口臭が気になっていることなども、遠慮なくお話しください。プライバシーに配慮したカウンセリングルームも備えており、いきなり歯を削ったり処置を始めたりせず、まずはお話を伺うことから進めます。


痛みが出るまで待つのではなく、今の状態を知る相談へ


当院は、患者さまにとってその場だけ都合のよい医院ではなく、一生付き合える信頼できる歯科医院を目指しています。「生きる、はお口から」という考えのもと、毎日の食事や会話を支えるお口の健康を長く守っていきたいと考えております。


歯周病と認知症のつながりについては、多くの調査に加えて、歯周病の菌が脳に入りこむ道すじや、体全体の炎症を通じた道すじなど、そのしくみを明らかにする研究が進んでいます4。痛みが出るまで待つのではなく、まずは今の歯ぐきや骨の状態を知るために、気兼ねなく当院へご相談ください。


よくある質問


Q. 歯肉炎とはどのような病気ですか?


A. 歯肉炎は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌によって歯ぐきにのみ炎症が起きている初期の段階です。歯を支える骨にまでは影響が及んでおらず、歯ぐきの赤みや腫れ、歯磨き時の出血などが主なサインとして現れます。適切な歯磨きや歯科医院でのクリーニングによって、健康な状態へ戻せる可能性があります。


Q. 歯がわずかに揺れる(動揺度1)のは、食いしばりも関係しますか?


A. 歯が前後方向にわずかに揺れる「動揺度1」程度の状態は、歯周病による骨の減少だけでなく、睡眠中の歯ぎしりや日中の無意識な食いしばりによって歯に強い力がかかり続けている場合にも起こることがあります。原因によってマウスピースの使用や歯周病ケアなど対応が異なるため、歯科医院で噛み合わせと歯ぐきの両方を調べてもらうことが大切です。


Q. 排卵日やホルモンバランスの変化で歯ぐきが痛んだり出血したりすることはありますか?


A. 女性ホルモンの変化によって、歯ぐきが腫れたり血が出やすくなったりすることはあります。とくに妊娠中は女性ホルモンが急に増えるため、歯周病の菌が増えやすくなり、だ液もねばついて口の中の汚れが流れにくくなるので、歯ぐきの炎症や出血が起こりやすくなります5。一時的な変化と思っていても、背景に歯垢や歯石が溜まっていると炎症が長引くため、症状が繰り返す場合は歯科医院での確認をおすすめします。


参考文献

1. 口臭がひどい|口腔外科相談室|日本口腔外科学会. https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/kouku/kousyu/

2. 日本臨床歯周病学会 | 歯周病は約1割が重症化!? https://www.jacp.net/perio/severe/

3. 知覚過敏 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020. https://www.jda.or.jp/park/trouble/index12.html

4. 認知機能と口腔の健康:歯周病と口腔機能の関連性に係る最新の知見と今後の展望 https://www.jstage.jst.go.jp/article/perio/68/1/68_16/_html/-char/ja

5. 妊娠時の歯やお口のケア – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020. https://www.jda.or.jp/park/prevent/ninsinji.html


糸数直也

歯科医師


なごみ歯科

院長

糸数直也

▶ 監修者プロフィール

経歴
平成20年 愛知学院大学歯学部卒業
平成21年 医療法人スワン会入社
平成23年 藤田保健衛生大学病院口腔外科
平成23年 同医療法人 分院副院長就任
平成25年 なごみ歯科 開院
資格・所属学会
JIADS歯内療法コース修了
他インプラント講習会多数修了