「むし歯になりやすい気がする」「歯を強くしたい」
そんなお悩みを持つ方にとって、“食べ物”は身近な予防手段です。
本記事では、「歯を強くするにはどんな食べ物を摂ればいいのか」「逆に歯に悪い食べ物は何か」をわかりやすく解説します。
食べてはいけない食材があるの?という疑問にもお答えします。
目次
■歯を強くするには?栄養と食べ方がカギ!
健康な体や歯を維持するためには、毎日の食事内容がとても重要です。
ただ単に「硬いものをよく噛んで食べればいい」というわけではなく、歯の構造や再石灰化を助ける栄養素をしっかり摂ることが基本です。
ここでは、歯に良い栄養と食べ物を紹介します。
① カルシウム(骨・歯の主成分)
カルシウムは歯や骨を構成する基本成分です。不足すると歯が弱くなり、むし歯になりやすくなります。
<カルシウムが豊富な食材>
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牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
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小魚(ししゃも、いわしの丸干し)
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小松菜、チンゲン菜などの青菜
② ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)
カルシウムを摂っても、体に吸収されなければ意味がありません。
ビタミンDは腸でのカルシウム吸収を助け、骨や歯の強化に欠かせない栄養素です。
<ビタミンDが豊富な食材>
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鮭、サバ、いわしなどの青魚
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きくらげ、しいたけなどのきのこ類
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日光浴(体内合成が可能)
③ ビタミンA・C(歯ぐきや粘膜の健康維持)
歯の土台となる歯ぐきが健康であることも大切です。
ビタミンAやCは、歯ぐきの粘膜を強く保ち、炎症や出血を防ぐ働きがあります。
<ビタミンA・Cが豊富な食材>
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ビタミンA:にんじん、かぼちゃ、レバーなど
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ビタミンC:いちご、キウイ、ブロッコリー、ピーマン
④ よく噛むことが“強い歯”の刺激に
栄養だけでなく、「噛む刺激」も歯に良い影響を与えます。
唾液の分泌を促し、歯の再石灰化(歯を修復する働き)を助けます。
<おすすめの食品>
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切り干し大根、ごぼう、れんこんなどの歯ごたえのある野菜
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玄米、雑穀米などの精製度が低い穀物
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するめ、干し芋、ナッツ類(※年齢により注意)
■歯に悪い食べ物は?甘いものだけじゃない
「お菓子=むし歯のもと」とはよく聞きますが、実はそれだけではありません。
歯に悪いとされる食べ物には、「むし歯菌のエサになるもの」「歯の表面を溶かすもの」などいくつかのタイプがあります。
ここでは注意すべき食品とその理由を整理します。
◎ 糖質が多く、口の中に残りやすいもの
砂糖はむし歯菌のエサになります。特に、口の中に長時間残りやすい食べ物は注意が必要です。
<注意食材>
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キャラメル、グミ、ソフトキャンディ
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チョコレート、ケーキ
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ジュース、スポーツドリンク
◎酸性の強い食品(酸蝕症の原因に)
酸っぱい飲み物や食品は、歯の表面のエナメル質を溶かす「酸蝕症」を引き起こすリスクがあります。
レモン水や酢飲料を日常的に摂っている人は要注意です。
<注意食材>
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炭酸飲料
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レモン、グレープフルーツなどの柑橘類
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酢を使った健康ドリンク
◎ べたつく・くっつく食品
歯の隙間に入り込みやすい、くっつきやすい食べ物もリスクがあります。
特に矯正中の方や、自分自身できちんと歯磨きができない子どもは注意が必要です。
<注意食材>
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もち、おせんべい
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パン(特に菓子パン)
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ドライフルーツ(レーズン、プルーン)
【「歯を強くする食生活」は一生の宝】
歯を強くするには、毎日の食事の中で、バランス良く栄養を摂り、噛むことを大切にすることが大切です。カルシウムやビタミンD、たんぱく質などの栄養素は歯を丈夫にするのに役立ちます。これだけでも、歯と口の健康を大きく守ることができますよ。