噛み合わせ・歯並びの改善や、口元の美しさを追求するために、インビザライン（マウスピース矯正）を選ぶ方が増えています。しかし、その費用は決して安くありません。

保険診療が適応されないマウスピース矯正ですが、医療費控除の対象となる場合があります。

この記事では、インビザラインが医療費控除の対象となるケースや、申請方法、必要書類について詳しく解説します。

■インビザライン（マウスピース矯正）は医療費控除の対象になるのか？

まず、医療費控除の対象となるかどうかは、その治療が「医療目的」であるかどうかによります。インビザラインは一般的に「審美目的」と「医療目的」の両方に使用されることが多いため、「医療目的」でもある場合は、医療費控除の対象となります。

具体的には、以下のような場合が考えられます。

• 噛み合わせの改善が必要な場合

• 顎関節症の治療として行う場合

• 歯並びの悪さが原因で発音や咀嚼に問題がある場合

これらのケースでは、医療費控除の対象となる可能性が高いです。

逆に単に見た目を良くするための治療である場合は、控除の対象外となることがあります。

■医療費控除とは？

医療費控除とは、1月1日〜12月31日の1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超えた額について所得控除を受けることができる制度です。

これにより、所得税の軽減が期待できます。

控除額は、「1年間の医療費の合計額 – 保険金などで補填される金額 – 10万円（または総所得金額等の5%のいずれか低い方）」の金額で計算されます。

■医療費控除の申請方法

インビザラインの治療費を医療費控除として申請するためには、確定申告が必要です。申告方法は以下の通りです。

◎医療費控除の明細書を作成する

治療費の明細や領収書を基に、医療費控除の明細書を作成します。

◎確定申告書を作成する

税務署のウェブサイトや税務相談窓口、会計ソフトなどを利用して確定申告書を作成します。

◎提出書類を用意する

• 確定申告書

• 医療費控除の明細書

• 源泉徴収票

• マイナンバーなどの本人確認書類

◎税務署に提出する

作成した確定申告書と明細書を税務署に提出します。インターネットを利用して提出することも可能です。

■必要書類について

医療費控除を申請する際には、以下の書類が必要となります。

◎確定申告書

税務署のウェブサイトからダウンロードするか、税務署で入手します。

◎医療費控除の明細書

治療費の明細や領収書を基に作成します。

◎源泉徴収票

給与所得者の場合、年末に勤務先から受け取ります。

◎その他の書類

医療費の支払いに関する証明書やレシート、保険金の支払い証明書など。

これらの書類を基に、確定申告を行います。申告期間は毎年1月1日から3月15日までですので、この期間内に準備を整えましょう。

■領収書の提出は不要に

以前は医療費控除を申請する際に領収書の提出が必要でしたが、現在は領収書の提出は不要となりました。

しかし、税務署からの問い合わせや確認があった場合に備えて、領収書は5年間の保管が推奨されています。

【当院で矯正治療を受けている方で医療費控除の対象になるかご不明な方はお尋ねください】

インビザラインの治療費が医療費控除の対象となるかどうかは、治療の目的によります。

嚙み合わせの改善などの医療目的であれば、控除の対象となる場合が多いです。

医療費控除を受けるためには、確定申告が必要ですので、必要書類を準備し、申告期間内に手続きを行いましょう。